2016 高村牧場レポート

2016 高村牧場レポート

高村牧場


高村牧場での作業体験

ボクジョブへの参加は今年で2回目となる高村牧場は、普段から牧場体験を希望する修学旅行生なども受け入れています。それは広くこの産業、馬に携わる仕事をやってみたいというキャパを広げたいという思いから、馬に興味を持ってくれたら全てウェルカムという信念で学生を受け入れているそうです。だからでしょうか、誰もが打ち解けるまでにそう時間はかかりません。参加した男子高校生もあっさりと溶け込んで傍からみても家族にしか見えないほどです。
今年は普段乗馬をしていて馬が好き、馬に触った事も無いし競馬もほとんど知らないけれど馬に興味があるという2人が牧場体験でお世話になります。放牧、集牧、馬の手入れ、水桶飼桶洗い、厩舎作業全般と、基本的な牧場の仕事の流れを教えてもらいながら見たこともない道具を使い一生懸命作業を進めました。しっかり働いた後は野球をしてリフレッシュし、晩御飯は初めてのジンギスカンを満喫、空には満天の星が怖いくらいに瞬いていて驚きと感動の一日を過ごしました。

2日目、早朝から集牧、厩舎作業を終わらせ、装蹄を見学した後、楽しみにしていた乗馬の時間になりました。装鞍の準備を始めるためパドックはら乗馬を連れてくるのですが馬との約束事の大切さを知る出来事がありました。馬を誘導して歩いているつもりでしたが馬が道草を食べ始めてしまったのです。高村洋子さんに「馬の好きにさせちゃダメ!」と言われ、慌てて引っ張りますが全く動かせません。でもここで良い事と悪い事をはっきりさせないと乗っても指示に従わない馬になってしまうのです。必死で馬体を押したり引き手を引いたりして元の道に戻し、今度は注意をはらいながら装鞍場まで連れて行く事が出来ました。

学生達が乗馬をしながら気付かぬうちに小さな殻を破り少しづつ前進しているのを目を細めて応援する高村さんは「馬に親しんでもらいたい、馬って怖い動物じゃないという事を知って欲しいと思います。彼らは馬や馬を扱う仕事に興味を持って来ているので、見た目だけや口で伝えるだけではなく直接触って難しさを実感してもらって、自分に足りないものを知る機会になってくれたらと思います。そして、礼に始まり礼におわるというのは人間と馬の関係も一緒だと思いますので馬に対しても挨拶やお礼を言うなど声をかけて1頭1頭の馬にきちんと接してあげて欲しい。馬への姿勢が一貫していると馬も言う事をきいてくれるし、自分の思いが馬に伝わったと実感できると馬を身近に感じますし、馬の温かみもわかってもらえると思います。私達がやって来たことを次の世代に伝えて行きたい。普段なかなか教えてもらえないような事を教えてあげたいですね。」と話してくれました。

学生達は、「北海道も牧場も初めてでしたが自然の中で乗馬をするなど都会と全く別世界に来られた事が新鮮だったし楽しかったです。高村ご夫婦にも優しく迎え入れてもらえたのでこの牧場でこのまま働いて行けるね、と二人で話していたくらい快適な生活を過ごせましたし、人生経験的にも色んな意味で学べる事が多かったです。ありがとうございます。」と感謝の言葉を口にしていました。

各牧場での仕事体験レポート(2~4日目)

過去のレポート