2016 宮内牧場レポート
2016 宮内牧場レポート
宮内牧場
宮内牧場は学生の受け入れには積極的で、「馬好きな子が来てくれると教えがいがあって嬉しい。」と家族総出で喜んで迎えてくれる牧場です。参加した3人の女子高校生は早速仕事を割り振ってもらい、それぞれ教わりながらテキパキとこなして行きました。主な作業は放牧集牧、馬の手入れ、検温、馬体チェック、水桶洗い、水やり、餌作りの見学、馬房掃除、廊下掃き、厩舎周りの掃除など、生産牧場の仕事を一通りさせてもらえます。特に掃除はお客さんがいつきても良いようにいつも綺麗にすることを心がけているので、「ゆっくりでも良いから丁寧にしてみてね」と声をかけてもらっていました。
普段乗馬をしているという女子高校生は「馬関係の仕事に就きたいと思っていたら友達がボクジョブを教えてくれたので良い経験になるかなと思い参加しました。実際に作業してみると想像していたより大変だと思いましたが、馬が好きだから楽しいです。厩務員になりたいから、馬の生態とか競走馬の身の回りの事をきちんと知りたいと思います。宮内さんが馬に対してとても優しく接し大切にしているのを見て、愛情を感じました。」と初日の感想を教えてくれました。
2日目、早朝から一通りの作業をこなします。放牧集牧で馬を引くときは昨日よりすこしでも上手くできるようになりたいと思い、宮内さんの「馬と上手く歩くには自分が誘導して歩く方が馬も歩きやすいかもしれない、中にはずんずん進む馬もいるのでそういう時は行くしかないかな。」というアドバイスを思い出しながら馬を先導してみます。「昨日より上手く引けているね」と宮内さんは目を細めながらついてきてくれました。
馬の餌作りも毛ヅヤや栄養、体調を考慮しつつ、育成馬、繁殖馬など運動量や働きによって配合量や種類などを変えて作っていることやそれぞれの牧場でオリジナルブレンドの餌があると教えてもらい驚きました。馬を育てるうえで、宮内さんのようなベテランでも色々な失敗など過去の経験を生かして今に至っているという話を打ち明けてくれた時には、3人は神妙な面持ちで聞き入っていました。
あっという間の3日間でした。宮内牧場で過ごした感想を聞くと「馬のブラッシングの仕方を初めて知りました。また放牧集僕の時、リードしてあげると馬も歩きやすいんだということも学びました。宮内さんはたくさん馬がいるにも関わらず1頭1頭丁寧にさわってケガがないか確認するなど大切にしていて感動しました。毎日おいしいご飯を食べさせてもらい、貴重な体験をたくさんさせてもらって感謝でいっぱいです。」 「たくさんの経験させてもらいました。大きい馬を触るのは初めてだったのでブラッシングするときは背中まで手が届かないなんて事もありました(笑)当歳は近づいてきてクンクンしたりしてとても可愛らしかったです。牧場にとって大切な子馬にこんなに触らせてもらってスゴいなと思いました。反省点としては、馬を引く時にあまり怖がってはいけないと言う事です。馬は可愛いなと改めて思いました。」「母馬は大きいですね。当歳はとても可愛かったです。色々な事を一通り体験させてもらいました。馬房に敷くのはおがくずより藁の方が気持ち良さそうで良かったです。牧場の仕事で忙しい中で、食事や作業など色々体験させて下さってどうもありがとうございました。」と感謝の気持ちを口にしていました。
今年の学生達について宮内慶さんは「今回2泊でしたがこれくらいのほうが、色々なものを見せたり場所に連れて行けたり、体験をさせてあげられて良かったと思っています。厩舎作業の他、放牧地や育成の見学、デムーロが騎乗したことがある現役競走馬とのふれあいなどもすることが出来ました。こうやって他人が作ったご飯を食べたり他人と過ごしたりした事がひとつの経験となって、これから社会人になり仕事する上での人とのコミュニケーションのとりかたの参考になったり、何事にも一生懸命にやるということを伝えられたら良いなと思います。もちろん馬の仕事に就いてくれたら嬉しいです!」とあたたかい笑顔で送りだしてくれました。