2011 様似堀牧場レポート
2011 様似堀牧場レポート
様似堀牧場
様似堀牧場は、家族で経営する牧場で、1981年の2冠馬カツトップエースの生まれ故郷でもあります。ここでは、馬との基本的な接し方や厩舎作業などを学びました。
ブラッシングの基本を教わります
まずは、馬と上手に付き合うために、人間の方が馬に慣れることを目標にしたふれあいからスタートです。ブラッシングの基本を堀さんから教わり、最初はおそるおそるながらも仔馬にブラシをかけます。馬に触るのが初めての参加者もおりましたが、馬が1頭々々異なる性格を持っているということやとても臆病な動物であるということ。人間が馬を信頼しないと馬も安心できないことなどを学びました。そして、この日は初めてする草刈も経験して、地味だけれどもとても大切な牧場作業だということを学びました。「牧草の管理が牧場の仕事だと初めて知った」「すごく大変だった」「牧草の香りが気持ちよい」それぞれの感想は異なりますが、一生懸命に仕事と向き合う姿に堀さんも満足そうでした。
そのあとはボロ拾いなどの厩舎作業と馬の出し入れとエサやりです。前日に「初めて馬に触りました」という参加者も堀さんの指導によって手綱を引いて馬を移動させることができました。「実際に引いてみて、馬という動物がすごく敏感だということがわかった」という貴重な経験は将来、必ず役にたつことでしょう。ボロ拾いや寝藁の交換は見ているよりも「実際にやってみると、においや埃があってとても大変」。若干のアレルギー症状を見せる人もいましたが、大事に至らずに関係者も胸を撫で下ろしました。また、2日目の夜は堀さんの家に泊めていただき、みんなでバーべキュー。疲れた体に栄養を取り込んで翌日に備えます。
厩舎作業風景
そして最終日。あいにくの天気となりましたが、まだ朝日があがり始めたばかりの時間から、前日同様の厩舎作業をさせていただきました。実は、雨の日の方が寝わらのにおいがキツく感じることが多いのですが、それでも参加者の頑張る姿が印象的でした。前日よりもちょっとだけ馴れた手付きで馬を引き、そして寝藁の中に隠れているボロを拾い出し、厩舎をきれいにします。
様似堀牧場にお世話になりました
「力仕事は大変だけど、馬の側にいられると楽しい」「集牧のとき、呼んだら来てくれたのでびっくり。すごく嬉しかった」「この経験を将来に生かしたい」と短いながらも納得の3日間だったようです。受け入れてくださった堀牧場の堀利則さんは「女性ですから、怪我をさせないように気を使いましたが、慣れれば彼女たちも男性と同じような力仕事が出来ると思います。女性ならではの優しさで、手入れの時は馬もリラックスしていましたね。体験を通じて牧場の仕事の楽しさや面白さをわかってくれたら幸いです。この仕事は憧れだけでは続かないし、体力、根性も必要です。人材不足の牧場さんの話もよく聞くので、若い働き手が増えて欲しいと思います」と3日間を振り返ってくれました。