2011 杵臼牧場レポート

2011 杵臼牧場レポート

杵臼牧場

杵臼牧場は“平成の怪物”と異名をとったテイエムオペラオーの生産牧場です。ここでも厩舎作業や曳き馬などで馬との理解を深めます。参加させてもらったのは、高校生の男子3人です。


馬房掃除体験

ときおり、小雨が混じるあいにくの天候。厩舎作業は寝藁干しと、馬房の掃除、そして水桶の洗浄がおもな仕事になります。厩舎の掃除は馬に害をもたらすカビやウィルス、寄生虫などを駆除する目的もありますが、これらを媒介するハエや蚊、虻などを寄せ付けないようする目的も含まれています。糞尿で汚れた寝藁からボロを拾い出し、日光(紫外線)にあてて消毒します。


水桶も念入りに掃除します

そして、足りなくなったら必要に応じて足すことも大切な作業です。水分を吸って重くなった寝藁の作業に「思っていたよりもキツイ」「腕の筋肉が痛くなった」などの感想が参加者から洩れ聞こえてきます。また、馬に清潔な水を飲ませるためにも水桶の洗浄は欠かせません。馴れないフォークに戸惑いながらも懸命に作業をしていきます。


牧場作業風景

作業に馴れてきた最終日は午前5時からの作業開始。5時に作業開始ということは、その1時間前には起きて準備をします。馬の手入れをし、1頭づつ放牧地へと導きます。1歳ともなれば、人間が力で制御することは不可能です。「こんなに警戒心の強い動物だとは思わなかった」と慎重に歩を進めます。無事に放牧を終えたあとは厩舎掃除です。


杵臼牧場にお世話になりました

「牧場の仕事は、高価な馬を管理するということ。過酷であると同時に大きな責任を負う。それを理解できた」と参加者は言いました。
そして「今回の経験が今秋から始まる就職活動に大いに役立つと思います。馬の仕事は厳しいけどやりがいもあるし、楽しい」と目を輝かせていました。
杵臼牧場の鎌田信一さんは「雨の日が多くて、馬が汚した寝ワラやボロの匂いがきつかったと思うけど、よく耐えていましたね。最近の若い人は朝弱い人が多いけど、みんな早朝から出てきて、やる気を感じました。いろいろ体験してもらいたかったけど、悪天候のせいもあって、やれる仕事に限りがあったのが残念でした。体験を通じて、この仕事の楽しさと辛さの両方をわかってもらえたら嬉しいです。」

各牧場での仕事体験レポート(2~4日目)

過去のレポート