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2024年体験会レポート(5日目)

2024年体験会レポート(5日目)

レポート(5日目)

もう一つの目的 ~研修施設の見学と交流~


全長1,000mの屋内ウッドチップコースを見学する参加者

体験会5日目は、研修関連施設の見学です。
午前中は、浦河町の公益財団法人軽種馬育成調教センター(BTC)の施設、BTCが行う「育成調教技術者養成研修」の見学を行います。
BTCが位置するJRA日高育成牧場の総面積は約1,500haあり、英国のニューマーケットや仏国のシャンティイなどと同等の大型育成調教場とのことで、現在は多数の民間育成業者がこの施設を利用して強い馬づくりに励んでいます。ゴールドシップなどのGⅠ馬もこの地で育成されていました。


夢に向かってジャーンプ!

BTCの調教施設には、広大な草原を利用した直線2,000mの芝馬場や全長1,000mの屋内ウッドチップコース、1,000mの坂路馬場をはじめ、使用する用途にあわせて使い分けができる1,600mと800m、600mのトラック馬場などがあり、参加者は規模の大きさに驚いていました。


騎乗用シミュレーターで膝もガクガクに・・・

BTC施設の見学後は「育成調教技術者養成研修」の見学です。この研修制度は、強い馬づくりのために優れた騎乗者を養成し、また競走馬の育成について高い技術および深い知識を習得させることを目的とした1年間の研修になります。
見学では、現役研修生の60m×90m角馬場での部班運動や、1週800mのダートコースでの走路騎乗訓練の様子を見学しました。走路騎乗訓練では、列の先頭にいる教官が大きな声で、並足・駈足などの指示を行うと、研修生が大きな声でその指示を復唱し、研修生全員が指示に従って騎乗していきますが、「育成調教技術者養成研修」への入講を目指している参加者は、参加者の目の前で馬に騎乗している研修生が4月に入講したばかりで、そのほとんどに乗馬経験が無いとの教官からの説明を、研修生の姿に将来の自分を重ね合わせながら真剣に聞き入っていました。
この後、参加者は角馬場で体験乗馬も行いましたが、乗馬未経験者にとっては馬に跨るだけでも難しいということを実感できたようでした。
次に、研修生が生活する「あかしあ寮」を見学しました。
寮内のトレーニングルームには、3台の騎乗用シミュレーター(電動木馬)が設置されており、参加者全員がシミュレーターの体験を行いました。このシミュレーターは馬の動きや速さを忠実に再現しており、正面と左右にある鏡で自分の騎乗姿勢を見ながら、教官や研修生の指導を受けて騎乗スタイルの基礎を体験しましたが、参加者にとっては貴重な体験となりました。


昼食をとりながらBTC研修生との交流

昼食は、寮の食堂で研修生との昼食会です。
「育成調教技術者養成研修」の入講を目指している参加者も多く、食事を摂りながら、先輩の研修生に研修の内容、寮生活や休日の過ごし方等の質問を積極的にしていました。先輩との交流は参加者にとってとても有意義であり、「育成調教技術者養成研修」への意欲が高まった参加者も見受けられました。


初めての種馬場見学

昼食後は、騎乗シミュレーターや他のトレーニング機器を利用したり、研修生との質疑応答をしたり、参加者それぞれが思い思いに出発までの時間を過ごしました。

BTCを出発し、午後からは新ひだか町静内にある公益社団法人日本軽種馬協会(JBBA)のJBBA静内種馬場に移動して、種馬場の施設、JBBAが行う「生産育成技術者研修」の見学です。
この研修制度は、強い馬づくりのために、優れたホースマンを養成し、また競走馬の生産・育成について高い技術および深い知識を習得させることを目的とした1年間の研修になります。
教官の案内で、角馬場で研修生が騎乗訓練を行っている様子を見学し、JBBAでもBTCと同様に乗馬初心者が入講から4ヶ月でここまで騎乗できることに、参加者は感動した様子であったが、なかでも「生産育成技術者研修」への入講を目指す参加者が食い入るように見ていた姿が、とても印象的でした。
研修の見学後は、JBBA種馬場の見学を行いました。JBBAで繋養されている種牡馬の見学や、実際に種付けを行う種付場を見学しましたが、参加者は初めて目にする種付場の説明を興味深く聞いていました。


体験会参加者からJBBA研修生に!

そして、この日の夜は、教官や研修生を交えた夕食会(バーベキュー)を行いました。参加している研修生のなかに事務局員にとっても馴染み深い、2023年の「牧場で働こう体験会」に参加者がいました。2023年は参加者として、今年は研修生として本レポートでも2年連続の登場となりますが、夕食会での彼の表情は非常に明るく、充実した研修生活を送っている様子を知ることができ、事務局員にとっても嬉しい再会となりました。


JBBA研修生とのBBQ懇親会

それぞれのテーブルで、参加者は食事をする時間も惜しんで教官や研修生に研修の内容、寮生活や休日の過ごし方等の質問をしていましたが、“合格するコツ”を質問する参加者もおり、終始和やかな雰囲気のなかでの教官や研修生との交流は、参加者にとっても有意義な時間であったと思います。
夕食会の最後には、参加者は今日1日に見学した施設や研修の感想を発表しましたが、今回の体験会での3日間の就業体験やBTCとJBBAの見学を通して、自身の進路について少しずつイメージできているようで、しっかりとした表情で発表していました。

過去のレポート