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2024年体験会レポート(2日目)

2024年体験会レポート(2日目)

レポート(2日目)

雨の中で、牧場での就業体験がスタート!

本日から3日間の牧場就業体験がスタートです。
ホテルのロビーに集合した参加者は作業着に身を包み、気合が入った様子でしたが、本日はあいにくの雨模様となりました。しかし、牧場では天候に関係なく、いつも通りに仕事をします。雨、雪や台風といった悪天候の中でも、生産・育成牧場では馬の世話や調教を行わなければなりません。
雨の中でも、参加者は前向きに就業体験に取り組んでほしい、と事務局員は期待しながら、各牧場に向けて出発しました。


慣れないフォークでの馬房清掃作業

浦河のホテルから車で約15分程度の浦河町絵笛にある(有)谷口牧場は、生産牧場としてだけではなく、コンサイナーとしても高い評価を受けている牧場です。
コンサイナーとは、セリに上場する馬(主に1歳馬)を生産者から預かり、セリに向けて馬を仕上げていく仕事です。
“馬を仕上げていく”と一言で言っても様々な業務があります。若馬を人に慣れさせること、セリで馬がより魅力的に見えるように馬体や毛艶を整えること、躾が行き届いた立ち振る舞いができるようすること、といった馴致(訓練)を行います。1歳で落ち着きのない仔馬を相手にするコンサイナーは、とても気を遣う仕事といえます。
(有)谷口牧場で就業体験を行うのは、「就職後をイメージするため、実際の牧場で仕事を体験したい」という高校2年生、「高校卒業後に牧場での勤務を考えて調べている」という高校3年生、「将来は競走馬育成に関わる仕事に就きたい」という専修学校2年生の男性3人です。
到着後、牧場スタッフの皆さんから元気な挨拶が。経営者の谷口幸樹さんは「馬も人も躾が大切。人に対しては、基礎となる“挨拶”を特に大切にしている」と話されましたが、事務局員もその挨拶に納得しました。参加者も牧場スタッフの方々に負けない元気な挨拶をして、注意事項の説明を受けて、早速厩舎作業に取り組みます。
最初の作業は、放牧に出て馬がいない馬房を清掃し、きれいな藁を敷きなおす“寝藁上げ・寝藁敷き”の作業になります。牧場スタッフの方々の作業をお手本に作業を始めますが、やはり少しおぼつかない様子。少し離れた馬房で作業する先輩スタッフが軽快なフォーク捌きで作業する姿が目に入り、焦りながらも懸命に作業を進めます。作業途中でフォークの持ち方などのアドバイスを受けながら作業を進めていくうちに、少しずつコツを掴んだようで、黙々と作業を行っていました。
寝藁作業が終了した後、参加者が「思った以上に疲れた」「自分がきれいにした馬房を見ると、ちょっと嬉しかった」と笑顔で語ってくれたことが印象的でした。


雨の中での曳き馬

浦河町杵臼にある(有)杵臼牧場は、テイエムオペラオーの生産牧場として有名であり、生産と中期育成を行っている牧場です。
(有)杵臼牧場では、「実際に牧場での仕事にふれ、楽しさや厳しさを体験してみたい」、「牧場に就職することを考えており、体験を通じて仕事内容を知るため応募しました」、「体質が弱い馬や気性が荒い馬の接し方、ケガをした時のケアなどを現場で学びたい」という高校3年生の男性3人が就業体験を行いました。
牧場施設や業務内容の説明を受けた後、早速就業体験を開始。 まずは“曳き馬”作業を体験しました。この時期の曳き馬は“母馬”と“当歳馬”の2頭一緒に行います。
好奇心旺盛な当歳馬は、扱いが難しいため、牧場スタッフの方々が曳いていき、参加者はその横に並んで母馬を曳いていきます。比較的大人しい母馬も急に立ち止まったり、進むことを嫌がったり、ちょっとしたことに驚いて暴れたりします。来年出産予定の母馬が大半ですので、事故が起きないよう馬との距離や立ち位置に注意を払いながら、牧場スタッフの方と歩調を合わせて母馬を曳いていきます。
夏とはいえ冷たい雨も降っており、寒さと初めての経験からの緊張で身を強張らせながら、母馬を曳いていました。


湿った古い寝藁に大苦戦

放牧地に親仔を放牧した後は、馬房清掃を行います。
まずは、馬房内のボロ(馬糞)を取り除いていきます。敷かれている藁の中からボロを見つけ出して取り除いていく作業のコツは「疲れない姿勢を維持しながら進める」とのことで、牧場スタッフの方々のアドバイスを聞きながら、黙々と作業を行っていきます。ボロ拾いが終ると、古い藁を取り除き、新しい藁を入れて馬房に敷いていきます。今日は雨が降っていることもあって、湿った古い藁は、参加者が思った以上に重たいようで、3人とも少しきつい表情で作業を進めていきました。

17時に作業を終えた後はホテルに戻り、夕食です。
事務局員も同席しましたが、就業体験先での作業内容やその感想などを話しながら情報共有し、また親睦も深めていきました。本日は牧場での就業体験初日であり、また雨の中での就業体験でもあったことから、早々に就寝した参加者が多かったようです。

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