2024 メインフェアレポート

2024 メインフェアレポート

6月1日(土)、2日(日)に、JRA東京競馬場フジビュースタンド1階のイーストホールにおいて「BOKUJOB2024メインフェア」を開催しました。コロナ禍が収束し再開初年度となった昨年は台風接近による影響を受けた中での開催でしたが、本年は日曜日午後に小雨が降ったものの、比較的好天に恵まれた中での開催となりました。
例年通り、6月2日(日)には安田記念(GⅠ)が施行されたこともあり、東京競馬場には4万人を超えるお客様が来場されましたが、「BOKUJOB2024 メインフェア」の会場にも牧場就業を検討する若者やそのご家族が多数来場されました。

ホスピタリティ向上を目指した「就業相談エリア」・「交流エリア」

本年は、参加牧場の担当者が牧場就業希望者と相談を行う「就業相談エリア」を拡張したこと、新たな参加牧場があったことから、昨年よりも多い全国の生産牧場、育成牧場27牧場が「BOKUJOB2024 メインフェア」の会場に一堂に会しました。
昨年同様、相談者が希望する牧場のブースを訪れて担当者との相談を行う流れでしたが、BOKUJOB事務局員が相談者との事前ヒアリングを行う「交流エリア」の拡張、「交流エリア」内に相談待ちの状況を把握することを目的としたウェイティングシートを管理する「案内デスク」の設置により、円滑な相談活動が行われるよう努めました。
牧場就業に対する希望や検討内容が漠然とした相談者も数多くいるため、BOKUJOB事務局員がこうした相談者と積極的に接触し、「交流エリア」を活用して牧場就業に関する基本的な説明を行いながら、乗馬経験、希望する仕事内容・地域などを聞き取り、相談者の希望や現状に合った牧場・団体への案内に努めました。
また「案内デスク」のウェイティングシートにより各牧場・団体の相談を待っている方々の人数などの状況を把握することで、第2希望や第3希望の牧場・団体を優先した案内や仕事内容や地域などで類似性の高い牧場への誘導にも努めました。
こうした取り組みを通じて、2日間を通して574件の相談が行われ、牧場の担当者、相談者双方にとって満足度が高いイベントになったと感じています。

昨年を上回る盛況を見せた「研修相談・進路相談エリア」

「研修相談・進路相談エリア」には、JBBAやBTCといった研修機関を有する団体や北海道静内農業高等学校など、5団体が参加しました。
昨年と同様に、JBBAおよびBTCの研修について相談に臨まれる方が非常に多く、将来に向けての準備や検討をしっかり行いたいという相談者の意気込みが伝わってきました。また今回初参加となったひだか・ホース・フレンズは、日高の牧場での就労を目的とした2泊3日から最長1カ月までの研修を行っている施設になりますが、短期研修を希望する方が利用しやすい研修施設のため、転職を希望する社会人など多くの方が相談に訪れ、ひだか・ホース・フレンズの担当者から「来年も参加したい」というコメントがありました。
JBBA・BTCのような1年制の研修機関をはじめ、ひだか・ホース・フレンズといった短期の研修施設がメインフェアに参加することは、競走馬の牧場へ就業を目指す相談者にとって、進路の選択肢が増えることとなるので、今後も「研修相談・進路相談エリア」の充実を図りたいと考えています。

Zoomを使った「Web面談コーナー」

繁忙等の理由により会場参加ができなかった5牧場、1団体は、昨年から設置した「Web面談コーナー」で相談活動を行いました。本年はコロナ禍の中で幅広い層に利用が拡がったZoomを使用しましたが、担当者、相談者ともに使い慣れたツールでもあることから、円滑な相談が行われていました。
また「交流エリア」内の「案内デスク」から「Web面談コーナー」の利用状況を適宜把握し、相談希望者を誘導するなど適切な案内に努めたことにより、Web参加の牧場・団体から「昨年との比較で多くの相談を行うことができました」との意見がありました。
メインフェアの開催時期は、当歳馬が誕生して間もない時期、2歳馬が間もなくデビューする時期にも重なるため、相談活動を行いたくても会場参加がかなわない牧場が多数あります。Web面談は牧場・団体担当者と相談者とをつなぐ重要なコンテンツになっていますので、引き続き「Web面談コーナー」を設置していきたいと考えています。

相談者からの意見・感想

「BOKUJOB2024 メインフェア」に参加した相談者の感想として「新しい発見があった」という回答が昨年よりも多くありました。相談者自身が希望していた牧場・団体との相談を通して牧場就業や進路への理解が増したことに加え、複数の牧場・団体との相談を通して、競走馬の生産・育成牧場や馬産業の一端を垣間見る機会になったからこそ「新しい発見」につながったのではないかと考えています。
また「牧場の仕事に対する興味が増した」「担当者の人柄が良かった」という意見も多くありましたが、牧場・団体の担当者が相談者と真剣に向き合って相談活動を行ったことの表れであり、牧場就業希望者や進路を検討している方にとっても牧場就業や進路を検討するうえで良い機会になったと感じています。

SNSによる情報発信の強化

再開2年目となりました「BOKUJOB2024メインフェア」の相談者数は、昨年と比べて増加しましたが、その要因の一つとしてSNSによる情報発信の強化が挙げられます。
特にX(旧Twitter)では、「BOKUJOB2024メインフェア」の開催告知開始後も、参加牧場紹介などのポストを毎日行いましたが、BOKUJOBのInstagramやFacebookでも開催告知回数を増やす等の強化を図りました。参加の動因として「SNSを見てメインフェアに来た」という意見も多数あり、SNSでの告知の重要性を再認識しました。
今後もSNSでの情報発信を強化して、牧場就業希望者を応援するBOKUJOB活動をさらに知っていただけるよう注力していきたいと考えています。

最後に

「BOKUJOB2024メインフェア」の来場者数は、高校生・大学生を中心とした相談者が254名、その保護者や学校関係者が128名で、見学者を含めて合計で486名と、昨年実績を上回る来場者数・相談者数となり、大盛況のうちに終了しました。これは会場参加およびWeb参加の牧場・団体の協力、多くの牧場就業を目指す若者の参加によるものであり、その協力と参加に感謝いたします。
BOKUJOBでは、今回のメインフェアの他にも、今年の10月にJRA京都競馬場で5年ぶりとなる関西フェアの開催を予定しています。今後も年間を通してサポートデスク、牧場で働こう見学会(関東・関西)、牧場で働こう体験会、研修コース合同見学会などのイベント、Webを活用したWebフェアやWeb相談会といった活動を、多くの方に参加いただけるよう全国各地で展開しています。
また牧場就業に興味を持っている方々に向けて、BOKUJOB.com、SNS、YouTubeチャンネルなどを活用した情報発信も行っていきますので、ぜひご覧ください。

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