2022年体験会レポート(5日目)
2022年体験会レポート(5日目)
レポート(5日目)
この日からは競馬関連施設の見学が主になります。
最初は、軽種馬育成調教センター(BTC)が行う「育成調教技術者研修」の体験入学会、そして施設の見学です。
この研修制度は。強い馬づくりのために、優れた騎乗者を養成し、また競走馬の育成について高い技術および深い知識を習得させることを目的とした1年間の研修制度です。
参加者には体験乗馬を行った後、実習を間近で見学し研修生の声を聞いたり、馬の動きやクビの強さなどを忠実に再現した乗馬マシンであるシミュレーターを使って騎乗スタイルの基礎などを体験して頂きました。
その後は施設見学をしました。軽種馬育成調教センターが位置する日高育成牧場の総面積は約1,500ha。英国のニューマーケットや仏国のシャンティイなどと同等の大型育成調教場で、現在は多数の民間育成業者がこの施設を利用して強い馬づくりに励んでいます。ゴールドシップやカワカミプリンセス、インティやミッキーチャームなどもここで育成されています。
ここでは広大な草原を利用した直線2000㍍の芝馬場や全長1000㍍の屋内ウッドチップコース、1000㍍の坂路馬場はじめ、使用する用途にあわせて使い分けができる1600㍍と800㍍、600㍍のトラック馬場などが用意されています。そのスケールに圧倒されながらも、この場所で働くことに大きな夢も広がります。
昼食のあとは牧場見学ということで、新冠町にある(有)ビッグレッドファームを訪問しました。日高管内に7つの牧場を構え、また美浦トレーニング・センターからほど近い茨城県にも調教場を持つこの牧場は、生産から育成、そして競走馬の休養なども行う一方で、種牡馬6頭を繋養する日本有数の総合牧場です。ここでは屋根付き1100㍍の坂路コースなどの牧場施設や、種牡馬として活躍中のゴールドシップやウインブライト、ジョーカプチーノなどを見学させて頂きました。
現場責任者である長田基洋さんの案内で、トレッドミルによる競走馬のトレーニングや屋根付き坂路コースを見学させて頂いた後に、いよいよ種牡馬の見学です。今回の参加者の中にはゲームの「ウマ娘」をきっかけに競馬に興味をもった者が多かったのですが、ゲームのキャラクターではない本物のゴールドシップを見て感動していました。
その後は日本軽種馬協会静内種馬場で、同協会が行っている生産育成技術者研修の施設を見学させて頂きました。施設では、研修生用のトレーニング機器を実際に使用させて頂いた他、現役の研修生と対面し研修に関する生の感想を聞かせて頂きました。
そして、この日の夜は、同研修制度の養成担当者であるJBBA藤田課長と吉井教官を交えた夕食会を行いました。体験会の初めの頃は、何を聞いてよいのかイメージが湧かなかった参加者たちも、ひと通りの実習を終えたあとだけに「牧場での仕事」に対するイメージも固まってきたためか、2人には具体的な内容にまで踏み込んだ質問を多くしていました。