2015 フェアレポート

2015 フェアレポート

(公社)競走馬育成協会、(公社)日本軽種馬協会、(一社)日本競走馬協会、(公財)軽種馬育成調教センターおよびJRA日本中央競馬会の5団体で構成されている牧場就業促進事務局が、10月17日(土)、18日(日)東京競馬場において6回目となる競走馬の牧場への就職を検討している若者向けのイベント「BOKUJOB 2015フェア」を開催した。

強い馬づくりは、まず人づくりから

同事務局は、生産・育成地の牧場での現状の人手不足の解消と将来に向けて次世代の優秀な人材の確保を目指して活動を行っている。
本年の3月には「牧場で働こう見学会 in 関東」と「牧場で働こう見学会 in 関西」を実施、関東・関西の育成牧場の現場を訪ね、将来の職場を実際に目の当たりにし、直接現場の責任者・担当者からの説明を受け、「職場」をリアルな感覚で感じとる機会を設けている。

また本年は「BOKUJOB 2015 PRイベント」を6月6日(土)、7日(日)にJRA東京競馬場、関西地区においては4回目のフェアとなる「BOKUJOB 2015 関西フェア」を6月27日(土)、28日(日)宝塚市のJRA阪神競馬場で開催、他にも「BOKUJOB 2015 広報&相談コーナー」を7月18日(土)、19日(日)にJRA中京競馬場、8月8日(土)、9日(日)にJRA札幌競馬場、9月5日(土)、6日(日)にJRA小倉競馬場で開催、全国規模で就職希望者の掘り起こしを行い、優秀な人材の確保を図っている。

一年間展開してきたフェアの締めくくりとして「BOKUJOB 2015フェア」を東京競馬場では初めて、競馬開催中の土日の2日開催で実施し、幅広い層の来場を促進するとともに、本人及び保護者にも競走馬の牧場に勤務することがどういうものか、あるいは生産育成の技術研修がどういうものかの理解を得ることを図った。

正門横広場にテントを張った特設会場

今年の会場は、競馬開催中ということもあり、正門横の広場にテントを張り、特設の屋外ブースとなった。
参加者は会場到着後、受付票を記入、思い思いに出展ブースでの面談に向かった。

ウイナーズサークルトークショー


(有)千代田牧場 飯田 正剛氏
(有)下河辺牧場 下河辺行雄氏
松風馬事センター 根本 昌実氏

2日目日曜日の昼休みの時間帯、スタンド前のウイナーズサークルにおいて、1. サラブレッドを育てる牧場に勤めるやりがいや醍醐味、2. どのようにすれば牧場で働くことができるのかをテーマにしてトークショーが小堺翔太氏の進行で行われた。

下河辺氏からは、生産牧場と育成牧場との業務内容の違いについて説明があった。牧場で働くことに興味のある人たちには、総合牧場・育成牧場にはさまざまな職種があり、年齢層も広い人たちが働いているので、競馬の業界を盛り上げるためにも、牧場の仕事を理解したうえで、ぜひBOKUJOBに参加して欲しいと思うとメッセージがあった。
飯田氏からは、牧場の目標はGI優勝馬を生産すること。競馬場はサラブレッドの表舞台だが、それを陰で支えているのが生産・育成牧場である。馬にかかわる技術は高く、関係した馬が勝利をすることがやりがいであり醍醐味であると説明があった。
昨日、面談して就職を決めた参加者もいる。いいこともあり、厳しいこともあり大変だが、生産馬が優勝することでそれを超える喜びを得られる世界である。好きなことを仕事にできるということは素晴らしい事だとのメッセージがあった。
根本氏からは、牧場で働くにあたってはどのようにコンタクトを取ったらよいかについて、1. BOKUJOBのウエブサイトにアクセスして、掲載されている求人牧場に直接連絡をする、2. 本日開催されているようなBOKUJOBフェアに参加して、出展ブースで面談して応募する、3. JBBAやBTCの研修を受けて、修了後牧場に就職するという方法があると説明があった。
馬を育てて、感動を与えることができる仕事は他にはないので、挑戦して欲しいとメッセージがあった。
出展牧場の紹介、JBBA/BTCの研修、BOKUJOBウエブサイトの紹介等があり終了となった。

メイン会場 出展牧場は20牧場

今回は、20牧場が全国から集まりブースを出展した。ブースには、出展牧場が、独自に準備した自牧場の紹介DVD映像やパンフレットなどが並べられ、また、ノベルティーを用意するなどの工夫が見られた。面談者には牧場主や場長など幹部クラスの責任者があたり、就職希望者の考えや不安や期待などを引き出すようコミュニケーションをとっており、ブースの運営も円滑に行われていた。

今年からブースを出展した牧場から、「2日間で10名を超す若い就職希望者と面談できた。地元以外の地域の若い世代の考え方や志向、興味のある事柄などいろいろと知ることができたのは貴重な経験。インターンシップ希望者を受け入れるところから、就職につなげていきたい。特に女性の人材確保を希望している。」と意見があった。
2日間を通じて北海道以外の関西・東海・関東地域の牧場ブースへの相談者も多かった。

研修・相談エリア、競走馬のふるさと案内所

「JBBA・BTC研修相談ブース」の面談者は両ブースとも2日間で20名を超し、研修内容の確認や寮生活など具体的な内容の質疑が行われた。また、将来は馬の生産育成や馬に関わる就業をするために、JBBAの生産育成技術者研修またはBTCの育成調教技術者養成研修を受けるのだという明確なビジョンを持った参加者の割合が増え、6月のプレフェアでは高校3年生、今回の10月のフェアでは高校2年生の参加者が主流だったようだ。

「進路指導コーナー」にも保護者と参加者の11組が牧場への就職を前提に、進路について時間をかけて相談をしている姿が目立った。担当教諭方からは、馬の生産をしてみたいという小中学生からの相談もあったとのことだった。「競走馬のふるさと案内所・青年部相談コーナー」も日高地域の観光振興パンフレット等を展示、配布した。

6回目となった今回の来場者は合計313名で、内訳は高校生以下36名、高卒以上50名、その他の保護者や見学者が227名で、牧場側が希望する高校生以下の参加割合も比較的高かったようだ。
事務局からは「今後も牧場の皆様のご協力をいただき、より多くの牧場就業希望者への情報提供の場を設け、就業を促進することにより、微力ながら、生産育成牧場、就業希望者の双方の方々のお役にたてるよう努めて参ります。」とのコメントが出された。

過去のレポート