海外研修であらためて感じた人と馬の主従関係の大切さ。
自分の手元を離れても、「この馬と頑張っていこう」と思ってもらえる馬づくりをしていきたい。
生産担当 山北 雄紀さん
東京都立瑞穂農芸高等学校卒業
ノースヒルズ・イヤリング部門(日高町)勤務![]()

海外研修であらためて感じた人と馬の主従関係の大切さ。
自分の手元を離れても、「この馬と頑張っていこう」と思ってもらえる馬づくりをしていきたい。
生産担当 山北 雄紀さん
東京都立瑞穂農芸高等学校卒業
ノースヒルズ・イヤリング部門(日高町)勤務![]()

ノースヒルズは、オーナーブリーダーとして生産から育成、調教を行う総合牧場で、生産は新冠町のノースヒルズ、中期育成は日高町のノースヒルズ清畠、そして調教は鳥取県の大山ヒルズで行っています。私はノースヒルズ清畠でチーフとして、離乳を終えてから調教に送り出すまでの中期育成を行い、馬の基礎体力をつける事と、馬が人のコントロールで動けるようにする事を目的としています。
今は冬季時間で午前6時が始業時間となります。昼夜放牧していた馬を集牧して馬体のチェックや検温などを行います。8時からの朝休憩を挟んで9時からは馬の手入れをしたり、日によってはウォーキングマシンで運動をさせたり、厩舎でできる治療なども行います。10時30分にもう一度休憩を入れて11時から再度馬に触る時間をとります。そして11時30分に半分ほどの馬を放牧に出して12時に午前の作業が終了します。午後は1時から始まり、残りの馬を放牧に出して厩舎作業を行います。30分の休憩を挟みながら17時の終業時間まで環境整備など様々な作業を行います。
今は働き始めて7年目になりますが、ノースヒルズでは海外研修があり、私は4年目の冬にヨーロッパのセリに参加させていただきました。また2025年の秋には、競走馬育成協会の海外研修にも参加させていただきました。イギリスとアイルランドで様々な体験をしましたが、日本との違いを色々と感じることができました。調教や競馬場での研修がメインでしたが、その中で感じたのは、人と馬との主従関係はやはり大事だということです。自分たちが今扱っている馬が調教を行う大山ヒルズに行った時に、そこで「この馬と頑張っていこう」と思ってもらえるように、日々馬と接していくべきだと強く思いました。ただ強いからというだけでなく、色々な意味で人に対して注視できる馬をつくっていきたいです。
東京の府中市出身で競馬の存在は知っていて、高校の同級生に競馬が凄く好きな友達がいたこともあり、私も競馬を好きになりました。高校を卒業したら馬の業界で働こうと考えていたのですが、当時は騎乗者になるには騎乗経験がある方が有利だと感じていて、自分は高校で豚の繁殖や飼育に関する勉強をしていたので生産部門の方が向いていると思い、目指そうと思いました。高校3年生の夏にBOKUJOBメインフェアに参加して様々な牧場の話を聞き、その中でノースヒルズのインターンシップに日程が合った為、参加しました。皆が同じ方向を目指している雰囲気だったり、最初はできない事が当たり前というスタンスで接していただいたりと、1週間のインターンシップを終えた時に「もう1週間が終わった」と思ったんです。実は春にも別の牧場のインターンシップに参加していたのですが、その時は「やっと1週間が終わった」という感覚だったんです。それでノースヒルズは自分に合っていると感じて入社しました。

自分が関わった馬が重賞を勝った時は嬉しいです。もちろん出走する事も難しいのですが、そこで勝ってくれた時はより嬉しいです。僕たちの仕事はすぐ答えが出るものではありません。今は2、3年後に答えが出る問題を解いているのですが、逆に言うと2、3年前の答えが今は出ているわけで、問題を解く作業と答え合わせが同時にできるのは醍醐味です。良かった事は次に活かせますし、駄目だった事は今の世代で改善できる。こういう仕事は他になかなか無いと思います。ただ絶対的な答えは出ないとも思っていますが、そこを追求していきたいです。
ありきたりですけど、朝早く起きる事です。特に夏季は始業時間が午前5時になるので未だに慣れないですね。今はイヤリング部門ですが、最初は繁殖部門にいたので夜番がありました。夜中に目を開け続けて仕事をするというのは、ものすごく大変でした。
馬に怪我をさせない事、その上で自分も怪我をしない事です。怪我を見逃してしまうと大山ヒルズへの移動が遅れるかもしれないし、そうするとデビューも遅れるかもしれない。今はどんどん競走馬のサイクルが早くなっていますから、できる限りここ清畠でチャンスの芽をつぶさないように心がけています。
また今はチーフとして、若い子たちに馬を引く時の体の使い方を指導するようにしています。馬を抑えるときに手首が寝すぎて脇が開く子が初めは多いんです。そうすると力が入らなくて抑えられません。力をうまく使えるように、肘を90度に曲げて真っすぐ後ろに引くように教えています。自分だけでなく皆が制御できる馬をつくらなければならないので、そのためにまずは人の体の使い方を教えなければならないと思っています。

自分が関わった馬を日本ダービーに送り出すことです。コントレイル以来、生産馬を日本ダービーに送り出せていないので、すごく意識しています。その為にはまず、馬を鍛える場所・大山ヒルズにうまく持っていくのが自分たちの仕事だと思います。
私のoffStyle