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育成牧場で働こう!

強い馬をつくる、育成牧場

育成牧場の役割は、サラブレッドを競走馬となるために訓練し、成長させることにあります。
サラブレッドといっても、生まれてすぐに人を乗せて走れるわけではありません。
若馬(1歳馬)に、鞍をつけ人を乗せるという基本を馴致することから始め、競走馬として速く走るというところまで段階を追って訓練します。
サラブレッドが持つ競走馬としての能力を引きだす役割を担います。

育成牧場の1年

Summer

夏~秋 牧草の収穫(草地管理)

春から秋にかけて、若馬たちが放牧中に自由採食する放牧草は、競走馬としての健全な成長に不可欠です。
生産牧場でも、育成牧場でも日々の草地(放牧地)管理は大変重要です。

騎乗馴致までの管理

1歳馬たちを広い放牧地で集団管理します。
この時期に牧草をしっかり食べて、十分な運動量を確保することで、その後のトレーニングに向けた体力を養います。病気や怪我、太りすぎや栄養不足などをチェックして、放牧時間やエサの量を調整します。

Autumn

秋~冬 騎乗馴致

はじめて鞍をつけて人が騎乗できるようにするこの過程は、育成牧場の中でもっとも重要なステップです。
騎乗する前に、ハミから2本のレーンをとって後から馬を動かす「ドライビング」をおこなうことで、手綱によるハンドル操作を教え、徐々に慣らします。

Winter

冬~春 馬主への対応・報告

馬主や調教師に対し、調教進度や体型、性格、疾病などの個体情報を随時報告します。
またその訪問に備え、いつでも馬をしっかり見せられるよう、その展示手順を確認して馬にも理解させるとともに、日々の場内美化に努めます。

Spring

春~夏 卒業(トレセン・競馬場へ)

スピート調教やゲート練習など、デビューに向けた仕上げを行います。
仕上がりの早い馬は、6月から始まる新馬戦に向けてトレセンや競馬場などに移動しますが、一部の馬主の決まっていない馬は、トレーニングセールに上場してセリにかけられます。

ホッカイドウ競馬は4月から

ある一日のスケジュール

5:00

朝飼い付け 当番制

一日の始まりは季節によって異なりますが、開始は大体5時~6時の間くらい。馬の運動時間を考慮に入れて、早めの飼い付け(給餌)をします。
きちんと食べるか、調子の悪い馬がいないかなどを確認します。

7:00

放牧

運動(調教)を開始した馬たちは、人の手によって細かな飼養管理が行われます。
牧草のある広い放牧地に放すと食べ過ぎや、オーバーワークになることもあるので、調教が進むにつれて、草の生えていない小さなパドックでの放牧となります。

8:00

ウォーキングマシン

騎乗調教前後のウォーミングアップ、クーリングダウンや軽めの運動に使われます。

9:00

馬房の掃除

馬が放牧やウォーキングマシン、騎乗調教に行って空になった馬房から掃除します。ワラやウッドシェイビングの寝床を整えます。
馬糞(ボロ)や汚れた部分を取り除き、新しい敷料を補充します。

10:00

調教

騎乗調教を行い、競馬場やトレーニングセンターに入廐しても耐えられる体力づくりを行います。
馬は初めから人が乗れるものではなく、育成牧場で「乗り馴らし」と呼ばれる騎乗馴致を経て人が調教できるようになります。
また、セリ上場へ向けての馴致も育成牧場で行うことがあります。

12:00

昼休み

15:00

集牧・馬体の手入れ

放牧していた馬たちを廐舎に入れて、息遣いや歩様などに異常がないかチェックします。
手入れは馬を清潔に保つとともに、馬と人がコミュニケーションを取る重要な時間ともなります。

16:00

夕飼い付け

食事を与えた後は廐舎清掃をして、17時頃に主な作業は終了です。

19:00

夜飼い付け(ナイトチェック) 当番制

水と乾牧草を与えて、異常の有無を確認します。