グルームは地味な下仕事ですが、トレーニングを円滑に進めるためにも大事な仕事なんです。
育成担当 八木 光太郎さん
東京都立向丘高等学校卒業
99.9(浦河町)勤務
グルームは地味な下仕事ですが、トレーニングを円滑に進めるためにも大事な仕事なんです。
育成担当 八木 光太郎さん
東京都立向丘高等学校卒業
99.9(浦河町)勤務
99.9は約70頭を管理する育成牧場で、BTCのトレーニング施設を使って調教を行っています。私は騎乗スタッフではなくグルーム(厩務員)として働いています。仕儀内容は、トレー二ング前のウォーキングマシンへの馬の出し入れ、トレーニング後の馬の手入れがメインで、他にも飼い葉を与えるなどの厩舎作業、獣医師や装削蹄への対応、馬をトレッドミルに入れたりもします。地味な下仕事ですが、トレーニングを円滑に進めるためにも大事な仕事だと思います。勤務時間は午前が5時から12時、午後は2時から5時までとなっています。
また、99.9のスタッフは2/3が外国(インド)人なのですが、私は拙い英語ではありますが少し話せることもあり、彼らとのコミュニケーションを担当しています。
生物学を得意としていて高校卒業後は獣医師を目指し大学に進んだのですが、自分の知識以上の学びがなくて中退しました。より良い大学を目指して浪人していたのですが、年齢が新卒生に迫ってきたこともあり、牧場専門の求人サイトで元々希望していた動物関連の仕事を探すことにしました。大きな動物を扱ってみたかった事もあり、馬と牛が候補に挙がったのですが、馬の方に興味を持ったので、競走馬に関わる牧場の面接を受けました。実は競馬をほとんど見たことがなかったのですが、面接やインターンを経て、是非来てほしいと受け入れてもらえたのは嬉しかったです。
乗り役ではないこともあり、馬が走ったか走らないかはあまり気にしていなくて、馬の成長を感じ取れた時が一番嬉しいですね。例えば最初触らせてくれなかった馬が触らせてくれたりすると、それってグルームの仕事だと思うのでやりがいを感じます。もちろん馬の成長が第一ですが、仕事を通じて自分自身の成長を感じることができるのも醍醐味の一つです。
コミュニケーション面ですね。忙しい時にこちらの思惑を伝えきれず相手が理解できていない事があり、そういったことの積み重ねで仕事が順調に進まなかったりします。あと、未経験から入ったので馬の力強さや大きさに圧倒されて放馬してしまったこともあります。上手くできなかった時は周りの方に教えていただいて、失敗と成功を重ねる中でだんだんと扱えるようになってきました。
仕事を雑にしない事です。これでいいや、とは思わないようにしています。馬が立ち上がった時に、“この馬は気性が難しい馬”として終わらせるのではなく、なぜ立ち上がったのかと常に原因を考えて改善できることはないかと考えるようにしています。
コミュニケーションの部分では、相手が理解して初めて成り立つものだと思っています。インドの方も私も母国語ではない英語でコミュニケーションをとるため、インドの方はすごく空気に敏感なんです。こちらの態度や言い方も気にして見ているので、そういった細かい部分にも気を配って接するようにしています。
今はできることを確実にすることです。できない事をしようとするのではなく、できる事をミスしないようにしたいです。その中で成長していき、できる仕事を増やしていきたいです。
私のoffStyle