出産を経験して仕事復帰。復帰できる環境を整えていただいた会社に感謝しています。
育成担当 武藤 早穂さん
大阪府立堺西高校卒業→BTC育成調教技術者養成研修卒業生
吉澤ステーブル(浦河町)勤務
吉澤ステーブルは北海道、茨城県、滋賀県にある育成牧場で、私は北海道でデビュー前の育成馬や休養で牧場に戻ってきた現役馬の調教などを行っています。私はBTC卒業後に、生産や中期育成、そして育成と様々なステージの牧場で働き、7年前から吉澤ステーブルで働いています。
吉澤ステーブルの1日は、基本的には午前6時から(調教場が早く開く夏は5時30分始業)始まり、午前中の業務は騎乗調教が中心です。午後は2時30分から担当厩舎の馬のチェックや手入れ、場長への報告など行い、最後に飼い葉をつけて午後5時に終業となります。
私は出産のため1年間お休みをいただきました。復帰後は子供を保育園に預けたあと午前8時に出勤しています。現在は馬に乗る数を制限し、代わりに調教レポート作成やお客様対応といった場長の仕事の補佐や、写真撮影など、様々な仕事をするようになりました。
幼少期にポニーに乗ったことがきっかけで、小学4年生から乗馬クラブに通い始めました。乗馬クラブに元競走馬が多くいたことで競馬にも興味を持ちましたね。高校時代は部活にのめり込んで乗馬からは少し離れていたのですが、高校卒業時にやっぱり馬に乗る仕事をしたいと思い、BTCの研修を受講しました。BTC研修終了後、様々なステージを経験した中で育成の仕事をしたいと思いました。
育成牧場では騎乗馴致も行っており、初めて鞍を置いて、初めて跨って、初めて調教に出てと、その馬の初めてを色々と知ることになります。そんな馬が競走馬としてデビューしたり、大きなレースに出ている姿を見ると、なんだか誇らしい気持ちになります。ゲートを嫌がっていた馬が、ポンと上手にスタートを切ったりすると嬉しいですね。
大変なこというか、怪我には細心の注意を払っています。出産して仕事復帰した時に、「小さい子供がいるから怪我しないでよ」とよく言われました。ただ、職場には出産から復帰して騎乗している同僚が既にいたこともあり、出産したら辞めるという考えはなかったんです。そういう人を見てきたし、復帰できる環境を整えていただいた会社には感謝しています。こういう働き方ができるというのも知ってもらいたいですね。
馬も人も安全第一です。そして無理をしない事。馬に求め過ぎないようにしています。上手くいくと、「もっとできる」と思いがちですが、良いイメージのまま終わらせるというのを大事にしています。
求め過ぎて馬が嫌な気持ちを持ってしまうと次の日にも響いてくるので、いい意味でチャレンジしすぎないことも重要だと思います。
いつかはまた海外に行ってみたいです。BTCの研修終了時、アイルランドへ3ヵ月間の研修に行かせていただいたのですが、それ以来海外に行っていなくて。当時はもちろん経験がゼロでいったのですが、今、10年以上馬に携わる仕事を経験した状態で、どういうふうに海外が映るのか興味があります。子供が手から離れたら、海外の調教やセリなど、見て回りたいですね。
私のoffStyle
今は日曜日と祝日は保育園が休みなので、固定でお休みをいただいています。
子供と近所の公園に遊びに行ったり、あとはドラマが好きなので、録画しておいたドラマをまとめて観たりしています。