携わった馬たちが無事にデビューして勝ち上がってくれることが一番嬉しいですね。
育成担当 羽石 大逸さん
BTC育成調教技術者養成研修卒業生
賀張共同育成センター(日高町)勤務
携わった馬たちが無事にデビューして勝ち上がってくれることが一番嬉しいですね。
育成担当 羽石 大逸さん
BTC育成調教技術者養成研修卒業生
賀張共同育成センター(日高町)勤務
私が働いている賀張共同育成センターは開業から26年の歴史を持つ育成牧場です。
かつてはテイエムオペラオー、近年ではJBCスプリント(JpnI)など重賞3勝をあげたサマーウインドを育成していました。
冬は朝6時半から始業、寝藁上げなどはパートさんがやってくれるので、自分たちは乗って、手入れして体重を計り次の馬へという流れ。騎乗に専念できるありがたい環境ですね。
5人の騎乗員で午前中に5鞍、お昼休み(11時~13時半)を挟んで午後に3鞍を1周1000メートルのコースを使ってじっくり行います。
休養馬もいますが、時期的にデビュー前の2歳馬がほとんどで、全ての騎乗が終わるのは夕方4時頃です。
中学生の頃、知り合いの方に競馬場へ連れて行ってもらったのがきっかけで競馬に興味を持ち、馬に乗ってみたい!と乗馬をはじめました。
安藤勝己騎手に憧れ、JRA競馬学校の騎手課程も受験しましたが、体重制限に引っかかり不合格。
高校へ進学しても馬に乗る仕事に就きたいという思いは強くなるばかりで、高校2年で学校を中退、BTCの研修制度に応募しました。
研修では毎日馬に乗ることができて本当に幸せでしたし、ここ賀張共同育成センターに就業した理由も騎乗に専念させてくれる牧場と紹介されたからなんです。
携わった馬たちが無事にデビューして勝ち上がってくれることが一番嬉しいですね。
自分が担当していたバーバラがオープン馬になり、北九州記念(GIII)で3着と活躍してくれています。卒業して行った馬が頑張ってる姿を見て、自分も頑張らなきゃと励みになります。
あとはトレーニングセールで上場した馬が1ヶ月後の新馬戦で勝った時。
すぐに結果を残せたことで、仕上げ方に間違いはなかったと自信に繋がりました。
人馬転(騎乗中に馬ごと転ぶこと)して鎖骨を骨折したことですかね。
馬は無事だったんですが、自分は痛くて起き上がることすら困難な状態。当時妊娠中だった妻にも、スタッフのみんなにも迷惑をかけてしまいました。
3ヶ月で復帰できましたが、より一層怪我に注意するようになりました。
入った当初は1日2頭、そこから徐々に頭数が増え、現在は8頭の馬に騎乗させてもらっています。
脚元のチェックなど基本的なことから1頭1頭丁寧に、その馬に合わせた乗り方を自分なりに考えながら進めています。
馬の体型、走る時のバランスの取り方もそれぞれ違うので、なるべく馬に負担をかけないように、あとは自分自身の体のケアも大切な仕事のひとつだと思っています。
ダービー馬を送り出したい!と夢を抱くのは競馬に関わっている人間として当然のことですが、現実的には息の長い活躍ができる丈夫な馬をより多く育て上げたいですね。
ここ賀張共同育成センターには20代~50代と幅広い年齢の騎乗員がいるので、自分もお爺ちゃんになるまで馬に乗り続けていたいです。
私のoffStyle
笑顔の絶えない家庭を築いていきたいです。