思い通りにいかない事が多いですが、それを受け入れて自分の弱点を克服していこうと考えています。
生産担当 藤原 鼓さん
京都府立向陽高等学校卒業ＪＢＢＡ生産育成技術者研修卒業生
ヒダカファーム（浦河町）勤務 
ヒダカファーム/藤原 鼓さん
質問1 現在の仕事内容
ヒダカファームは、生産から育成まで一貫して行う総合牧場です。
私はＪＢＢＡの研修を修了した後、ヒダカファームで2～3年ほど育成で騎乗者として働き、今は主に繁殖牝馬と当歳馬の管理をしています。ただ、ヒダカファームは部門の区別をしていないので、生産から育成まであらゆる世代の馬に関わることができます。今の仕事の1日の流れは、ウインタータイム適用時期なので朝5時30分に繁殖牝馬を放牧して、夜間放牧している当歳馬を集牧します。1時間の休憩を挟んで寝藁上げや当歳馬の手入れを行い、昼前に当歳馬を放牧します。午前は11時30分に終了して、午後は1時から開始して飼い葉づくりなどの厩舎作業を行い、午後3時に繁殖牝馬を集牧。16時30分頃には1日の作業が終了します。これからお産シーズンに入りますが、出産は社長が自ら担当しているので、我々スタッフは当直など夜中の仕事は無く、ヘルプで関わる程度です。
質問2 牧場就業を選んだ理由
高校を卒業してアルバイトをしていたのですが、人生の楽しみが競馬だけだったんです。漠然と過ごす中、宝塚にある競馬ＢＡＲのマスターが知り合いにいて、ＪＢＢＡの研修制度がある事を教えていただきました。競馬が好きだったので応募してみたら受かったので研修を受けることにしました。1年間、馬の扱いや厩舎作業などを教わり、基礎をしっかりと身に付けることができました。牧場の現場は忙しくて、どうしても新人に教える余裕がない場合もあるので、即戦力として仕事にスムーズには入れたことは良かったです。馬の扱いに関して基本中の基本をしっかり教えてもらえるので、今もその時の教えや考え方をベースにして馬に向き合っています。
質問3 仕事で一番嬉しかった事、または醍醐味
やはり生産馬が競馬で走った時は嬉しいです。仕事を頑張った甲斐があったなと感じます。
また、この仕事をしてみて分かったのが、根っから馬が好きだという事です。仕事を通じて馬に愛情が届くことが分かり、競馬の面白さだけではなくサラブレッドの面白さに気付いて、どんどん仕事のモチベーションが上がっていきました。今は常に馬が心配というか、常に馬のことを考えて生活していますね。
質問4 仕事で大変だった事、または失敗エピソード
思い通りにいかない事がほとんどだという事です。馬の扱いはもちろん、慣れない環境での生活など、そういった部分で心が折れる方が周りに結構いました。ただ私の場合は、ある時にそれを受け入れることができたんです。周りにいる方々を観察して自分の弱点が分かるようになり、それを克服していこうと考えたことが、仕事を続けることができている要因かなと思います。
質問5 仕事をする上で心がけている事
繁殖牝馬には愛情だけを与えています。彼女たちの仕事は健康で丈夫な仔馬を産むことなので可愛がるだけです。対して当歳馬には、愛情だけではなく教育も行うようにしています。検温する時に蹴りそうな雰囲気をあったら注意をするなど、今後馴致をして人を乗せていくようになるので、愛情だけではなく愛のムチも必要だと考えています。全ての行動に理由や意味を持たせるように心がけています。
質問6 仕事上での今後の夢、または目標
あまり個人的な目標を持っていなくて、今はただ競馬人気が右肩上がりを維持していく事が夢ですね。あとやっぱり競馬が好きなので、もっともっと馬の事を知り、馬の動きなどの研究もしたいですね。
私のoffStyle
- 休日の過ごし方
- 趣味の競馬をするくらいですね。馬の事を研究して、当たり前に馬券が当たるようになりたいです（笑）。ただ、今までがむしゃらに競馬をしてきたので、最近は馬以外にも時間を割ける趣味を探そうと考えています。