情熱と熱意があれば、馬に関わったことの無い方でも十分やっていけると思います。
生産担当 藤村 圭太さん
JBBA生産育成技術者研修卒業生
ダーレー・ジャパン・ファーム(日高町)勤務
私が勤めているダーレーはサラブレッドの生産・育成や種牡馬の繋養などを主な業務として、日本を含め世界6ヶ国に牧場を所有しています。
日本では北海道、茨城県に施設を有しますが私は北海道の日高町にある汐見ヤードで、繁殖牝馬とその年生まれた当歳馬を扱う仕事をしています。
一日のスケジュールは季節によって多少異なりますが、馬の朝ごはんにあたる「朝飼い」当番の日は5時30分に出社して飼い葉(エサ)をあげます。
普段は朝7時に出社し厩舎スタッフにその日の必要事項等を伝えてから作業を開始。先ずは繁殖牝馬と当歳の怪我や不調が無いか馬体チェックしてから放牧します。全頭の放牧が終わったら馬房掃除などの厩舎作業をして午前中の仕事は終わり、休憩に入ります。
午後からは厩舎作業や飼い葉作りなどをして、夕方3時位から集牧をはじめ、飼い葉(エサ)をあげて、馬体チェックをして5時に終業します。
出産シーズンになるとお産を行う厩舎に繁殖牝馬を移動したり、無事出産した母馬と当歳を迎えます。
6月頃には、ほぼ終日放牧している昼夜放牧に移行していくので、放牧・集牧する時間が変わってきます。
牧場の仕事は力仕事もたくさんありますし、初めての方は戸惑う所もあるかもしれませんが、体力は仕事をしているうちについてきますし、経験を積めばできるようになります。
情熱があれば、馬に関わったことのない方でも十分やっていけると思います。
中学生の頃に、ナリタブライアンの活躍をテレビ中継で見て「おおっ!すごい!」と衝撃を受けたのがきっかけで競馬に興味を持ち始めました。
高校2~3年生の夏休みに牧場の研修に参加して経験を積み、高校を卒業してから牧場に就職しました。
元々牧場が身近にあった環境だったので、牧場で働くという事に違和感はありませんでした。
浦河の牧場に就職して半年後に日本軽種馬協会の生産育成技術者研修を受けるなどし、ダーレー・ジャパン・ファームには、以前働いていた牧場との縁で就職しました。
自分が携わった馬が大きなレースで活躍する姿を見られると、非常に嬉しいですね。
特に思い出すのは、この牧場にきて初めてお産に携わったミッドサマーフェアという馬がフローラステークスというGIIレースで優勝した時のこと。嬉しかったですよ。
今まで携わった全ての馬のレースを観ることは頭数が多いのでなかなか難しいですが、当歳の時に手がかかった仔や馬体が良い仔など印象に残っている馬の活躍はチェックしたり気にかけたりしています。
牧場で働き始めて2年目に、育成馬を触っていたら蹴られて、怪我をしてしまったことがありました。
ちょうど馬を扱うことに慣れてきた頃で完全に油断していた事が原因です。しっかりと扱っていたらそんな怪我は全くしない場面でしたから。
やっぱり油断大敵ですね。
馬を良く見て観察すること、馬の予期せぬ動きに対応すること、連絡事項等にもれがないようにすること、積極的に意見交換したり、協力し合ったりしてスタッフ同士が仲良くできるように心がけています。
特に、馬の扱いなどは先輩、後輩から学ぶことは多いですよ。
日々の仕事を着実にこなし積み重ねていきたいです。
また、ダーレーでは英会話レッスンを受けることができます。外国人スタッフもいますし、英語ができるに越したことがないので日々勉強中です。
私のoffStyle
海外で馬に携わる仕事を体験できたらなと思います。