2024/02/13
JRA日高育成牧場です。
2024/04/01
はじめまして。この度、頃末さんより本コラムを引き継ぎましたオオムラです。よろしくお願いいたします。日高育成牧場勤務は2回目となりますが、前回は、日高育成牧場に生産育成研究室が設置された際の最初のメンバーとして1998年に赴任しました。その時は約7年半在籍し、2006年に異動したのですが、今回はそれ以来、18年ぶりの勤務になります。JRAの職員としては日高地区になじみがない、というわけではありませんが、なにぶん18年ぶりということで、様変わり、といったことも少なくありません。
3月の初めに久しぶりに浦河にきて最初に思ったことは、'雪がない'でした。たしかに、浦河は北海道内では雪は少ないほうですが、この時期に雪がないのは感覚として暖かくなっているのかな、という感じでした。そこで、過去30年間の浦河地区の年平均気温を調べてみました(下図)。
グラフの赤線は平均気温の流れ(近似直線)なのですが、右肩上がり、確かに、高くなっていうように見えます。おおむねですが、この30年で1度ちょっと平均気温が上がっています。特に2020年以降は高く推移しているように見えます。聞くところによると昨年はセリの時期に非常に暑い、30度超えるような日があったということです。温暖化の波は浦河にも徐々にやってきているようです。
もう一点、変わったなと思ったことは日高育成牧場で馬に接する女性職員の比率が高くなったことです。直接、育成馬に騎乗したり、仔馬や繁殖牝馬の世話をする係りの職員は34名いるのですがそのうち女性職員は6名です。若い世代ほど女性職員の割合は高く、他の一般の企業同様、職種を問わず女性の就業が欠かせない状況になっています。昔は、腕力にものを言わせて馬に言うことを聞かせようという雰囲気があり、力の弱い女性に務まるのかいった風潮がありました。しかし、500㎏の体重のある馬に対して力で勝負しようなどというのは土台、無理な話です。昨今は、育成技術の向上ということで様々な取り組みがなされ、そのことがJRA育成牧場管理指針としてまとめられています。
https://jra.jp/facilities/farm/training/research/
これらを日々の業務で実践することで、力に頼らない、女性にも働きやすい牧場の環境が徐々に整えられてきているのかな、と感じました。
つれづれなるままに、牧場で働く人たちの実情を伝えていければと思います。以前のように、日高地区の方々からいろいろ教えていただいて、発信していければと思いますので、よろしくお願いします。