2024/02/13
JRA日高育成牧場です。
2016/11/08
北海道は寒い日が続いていますが、みなさんはいかがお過ごしでしょうか。
私は、10月31日(月)に、冷たい雨の降るなか、浦河・荻伏の両軽種馬生産振興会青年部が主催する当歳馬(当歳とは0歳馬、つまり今年産まれた馬です)の品評会に行ってきました。馬の品評会の話は春にもしましたが、「若馬の育成管理技術を競うもので、出場する当歳馬の発育はもちろんのこと、馬の馴致や手入れの状況や馬を引くハンドラーの見せ方の技術までを審査する」馬のミス(ミスター)コンテストのことです。当日渡された採点表をよく見ると、馬体(5点)、手入れ(5点)、展示(の仕方)(10点)、(牧場の)環境整備(5点)の計25点満点。つまり、"馬の出来"以上に、牧場の馬を扱う技術や普段の仕事ぶりが評価される配点になっています。また、馬の展示の際には、その馬の「離乳の時期」、「放牧方法」や「飼葉の種類と量」などが牧場の担当者から説明され、見学者はその説明に熱心に耳を傾けていました。当歳馬の品評会は馬の優劣を競うとともに、牧場関係者がお互いに学びあう場でもあるんですね。
さて、今回出場したのは牡7頭、牝3頭の合計10頭(日高育成牧場からも1頭参加!)。いずれも、各牧場の同世代を代表する選りすぐりの馬たちです。昨年のこの品評会の成績上位馬はいずれも高額で取引されていますから、自ずと出場馬の質の高さが判りますね。当日は強い風雨が吹き荒れる生憎の天候で、馬をリラックスさせて展示するのが困難な状況でしたが、ほとんどの牧場の方が細かいところまで気を配り馬を立たせ、基本に忠実な引き馬をしていました。さすがに、品評会に参加するような牧場のスタッフの皆さんは意識が高い!感心しました。
気になる成績ですが、最優秀賞には(有)谷口牧場さんのレオティアラ2016(牡、父マンハッタンカフェ)、優秀賞1席は(有)大北牧場さんのエガオヨシ2016(牡、父ペルシャザール)、優秀賞2席は高村牧場さんの(有)チーフザムーンの2016(牡、父トゥザグローリー)が選ばれました。残念ながら日高育成牧場から出場したクリスコンフリクトの16は、僅差(?)で表彰台を逃しました。でも、クリスは、普通の馬なら嫌がる内股も動じることなく触らせることを堂々と披露。見学者の皆さんに、馬は丁寧な馴致によりどんなことでも受入れてくれることを身を持って示してくれました。ありがとうクリス、グッジョブ('∇^d) ナイス☆!!。
北海道は、これから永くて寒い冬を迎えます。厳しい冬を乗越えた当歳馬たちが、来春どんな成長した姿を見せてくれるか楽しみですね。それじゃあ皆さん、お元気で!
最優秀賞レオティアラ2016の引き馬。人馬の距離間が丁度よく、人馬の信頼関係の良さが感じられますね。
日高育成牧場の代表クリスコンフリクトの16の馴致風景。最近は販売する馬のレントゲン写真の公開が一般的になっています。こうして小さな頃から馴らしておけば、人馬とも安全にレントゲン検査をすることが出来ます。