2024/05/02
JRA日高育成牧場です。
2017/02/17
立春もすぎ、暦の上では春ですが、日高はまだまだ寒い日が続いています。でも、少しずつですが太陽の光が力強くなり、心なしか見慣れた冬景色も明るさを増してきたように思います。ちなみに、冬の長いロシアでは2月を「光の春」と呼ぶのだそうですね。すてきな言葉です。寒さの厳しい北国に住んでいるからこそ、微妙な太陽の光の変化を喜びを持って感じることができるのでしょう。
『お天気歳時記~空の見方と面白さ~』と言う本で目にしたのですが、ヨーロッパでは2月14日のバレンタインデーから小鳥は交尾をはじめると言われているとか。また、日本でも2月になるとスズメもウグイスもキジバトも声変わりして、異性を呼ぶ独特のさえずりを始めるのだそうです。前回、繁殖牝馬のライトコントロールを紹介しましたが、ホルモン分泌を刺激して恋の季節の到来を知らせるのは風の温かさではなく光の強まりであることは、小鳥もウマも同じなんですね。
ということで、いよいよ馬産地にも本格的は繁殖シーズンが到来です。浦河神社や平取の義経神社では、今年一年の人馬の無病息災を祈る初午祭が行われ、多数の軽種馬牧場の関係者が集まり愛馬の安産と活躍を祈願していました。また、種牡馬を繋養するスタリオンセンターでは、2月7日の社台スタリオンステーションをかわきりに、連日あちこちで種牡馬展示会を開催。自慢の種牡馬が、集まった多くの関係者にお披露目されています。
気温的には、まだまだ真冬の日高地方。しかし、軽種馬生産の現場では「春の胎動」がハッキリと感じられます。生産に係わる皆さんにとっては、2月はまさに新学期の始まり。昨年は3度の台風上陸により被害を受けた牧場もありましたが、これからの一年は、天候に恵まれ希望に満ちたものになると良いですね。
さて、昨年3月から日高育成牧場のブログを担当してまいりましたが、私が書くのは今回が最後になります。拙い文章に一年間お付合い頂きありがとうございました。陰ながら、このブログを読んでくださった皆さんの活躍を応援しています。それでは、またの出会いを楽しみに。再見(⌒ー⌒)ノ