2024/05/02
JRA日高育成牧場です。
2014/05/14
4月29日、中山競馬場で第10回JRAブリーズアップセールが開催されました。今年は、71頭を上場して71頭を売却することができました。御購買いただきました馬主の皆様、また、ご来場いただきました皆様に、この場を借りて御礼申し上げます。
JRAでは、1歳市場で購買した馬や生産したJRAホームブレッドを活用して育成研究、技術開発や人材養成を行った後、セリ方式で売却しています。私たちの育成研究成果を民間に普及するためには、競走馬として無事デビューするとともに、中央競馬で競走成績を検証する必要があります。そうした意味で、御購買いただいたJRA育成馬の活躍を期待したいと思います。
JRAブリーズアップセール史上最高価格(4968万円)で取引されたメジロレーマーの12(牡・父ハーツクライ)です。馬体のよさに加えて、速いタイム(2F23.9-1F11.7)やフィールドルージュ(川崎記念、JCダート2着)の弟という血統的背景が人気を集めました。
プレイアンドリアルの妹であるシルクヴィーナスの12(牝・父アドマイヤムーン)は、3888万円で取引されました。本馬も速いタイム(2F23.7-1F11.4)で走行し、アクションのよさが目立ちました。
JRAブリーズアップセールでは、目いっぱいの時計を出すのではなく、2Fを単走で13秒‐13秒で走行することを目安としています(騎乗者には、4コーナー手前で馬をF13程度のスピードにのせ、馬の走行フォームを邪魔しない乗り方をするよう指示しています)。
その理由は、あくまでも「セールは競走馬への過程」であり、競走馬のデビューを目指してトレセンでの調教にスムーズに移行できることを目標にしているからです。
タイフウジョオーの12(牡・父エンパイアメーカー)は、決して速いタイムではありませんが(2F26.4-1F12.5)、柔らかいフットワークが目立ちました。今年が本邦初年度産駒となるエンパイアメーカー産駒です。
JRAブリーズアップセールでの走行タイムは13-13を目安にしますが、前向きな気性の馬や仕上がりの早い馬は13秒よりも速いタイムが出る傾向にあります。一方、発育途中の晩生な馬はタイムがやや遅い場合もあります。したがって、本セールの走行タイムは、「それぞれの馬の個性」と思っていただけるとよいと思います。
池江元調教師が馬主として3240万円で落札したモントレゾールの12(牡・父ステイゴールド)です。動きのよさ(2F23.6-1F11.6)と父譲りの気性をアピールし人気を集めました。
競馬学校騎手課程31期生の生徒5名は、「若馬調教の研修」を目的に、中山競馬場に1週間滞在し、それぞれの馬の癖をつかみながら、本人が騎乗する馬を調整してきました。多くの馬主や調教師が見守る中での騎乗供覧は、生徒達のアピールにもなったと思います。
ピサノアリュメールの13(牝・父ハービンジャー)も決して速いタイムではありませんが(2F27.4-1F12.3)、反応のよさと瞬発力の片鱗を垣間見せていました。