牧場を知る
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2023/11/02
お久しぶりです!ブログを担当するのは二回目になります。愛知県出身のS.Iです。
11月に入り研修所周りの木々も紅葉が美しくなってきました。ただ朝晩は冷え込む日が多くなってきているので、本州出身の私は冬本番が少し心配です。
さて、先日私たちは日高育成牧場にて1歳馬の馴致を見学してきました。今回のブログはその内容について書きたいと思います。
馴致とは、馬を環境や道具に慣らすことです。馬は草食動物であり、基本的に憶病で狭い所や体を拘束されることが苦手です。しかし競走馬としてデビューするためには、馬装をして人が乗り、ゲートのような狭い所に入る必要があります。このような環境、状況に慣らし、レースに集中できる馬を育成するために若馬の頃から少しずつ馴致を行う必要があります。
今回の馴致見学では、主にランジング、ドライビングを見学しました。
ランジングとはペンと呼ばれる丸い馬場で馬を円運動させることで、調馬索と呼ばれる紐を馬に繋いで行います。人がプレッシャーを与えて壁沿いを走らせ、音声や鞭を使って馬とコミュニケーションを取ります。人の音声に対して発進や停止、加速、減速などを馬に理解させていくことが、ランジングの目的の一つになります。
人が馬の動きをよく観察して、癖がある場合は矯正しなければいけません。
数頭の馬のランジングを見学して、細かい動き方の違いや馬のリラックスの程度について職員の方に説明してもらったのですが、馬の仕草や一瞬の動き方をよく観察していないと
それに気づくのは難しかったです。
ちなみにランジングは研修所でも練習するのですが、私は少し苦手です。
ドライビングは人が馬の後方から二本の調馬索を使い、騎乗した際の手綱の操作を馬に教えたり、後方からの追うことで推進を理解させたりすることが出来ます。ランジングと違い広い馬場で行うので、馬が困惑しないように人が明確な操作を行うことが、より一層重要になります。
実際に体験した研修生によると、騎乗と同じ感覚でやろうとしたが、馬に走られてしまい速度や進路の調整が想像以上に難しかったと言っていました。
ランジング、ドライビングの馴致が終わった馬はいよいよ騎乗になります。
騎乗者の脚などの扶助を理解させ、ゲート通過練習や他の馬と集団で調教することで互いに競わせて前進気勢を喚起させることができます。
今回の見学で競走馬としてデビューするために、様々な馴致を行う必要があり、馬に理解させるために少しずつ教えることが重要ということを学びました。
それでは、次回のブログ更新をお楽しみに!