牧場を知る
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2021/08/26
今回ブログを担当するR・Uです。
8月といえばサラブレッドの仔馬の別れの時期つまり離乳の時期です。
仔馬は生まれて5から6か月ほどで親元を離れます。
人間と比べたらそんなに早く親子が離れるのかと思いますが、仔馬にとってはできるだけ早く独り立ちすることが競走馬として必要であり、ただし早ければ良いというわけだはなく仔馬の心のケアも大切です。また、成長面でもある程度育っていなければならなく、乳ではなく飼料から栄養分を吸収できるようになっていなくてはいけません。
その時期の目安が5~6か月の年齢なのです。
8月18日今回はJRA日高育成牧場さんのところにお邪魔してその様子を観させていただきました。
親元から離すといっても一斉に離すわけではなく、コンパニオンホース(子のいない馬)を導入し寂しくならないようにして少しずつ別れさせる間引き法という方法を使います。
まず午前中は仔馬親馬の手入れ
やはり仔馬はめちゃくちゃもなくかわいい
ちょっといたずら好きな子がいたりビビりな子がいたり、馬房に入れるや否や急に寝転がって僕の局部にけりを入れ慌てておくに逃げる子がいたり
個性豊かで終始癒されていました。
午後いよいよお別れの時です。
親馬を違う放牧地に移すためにまずみんなを呼びます。
みんな一斉にきていつものように馬房に帰るのかと思っているのでしょうか。
親馬だけを捕まえて連れて行くときようやく状況が分かった仔馬たちはとても悲しそうに鳴きます。
親馬も仔馬を振り返りながら仔馬をなだめるように鳴いています。
その様子がまるで人間のようで見ているほうはとてもつらいです。
親がいなくなり仔馬はずっとはしりまわって落ち着きません、
群れの中で訳も分からずついてきたコンパニオンホースが「何が起こっているのかしら?」といった顔でポケーと立っています。
そこに輪をかけて親馬サイドは慣れているのか割とすぐにケロッとした顔で草をむしゃむしゃ食べていました。
悲しい場面なはずなのにちょっと個人的にジワってしまいました(笑)
テレビでたくましく走っているお馬さん達もかつてこんな別れを経験していたんだなと少し感慨深い気持ちになりました。
強く育ってほしいですね!