牧場を知る
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2023/06/05
こんにちは。東京都の西の方から来ました、S・Sです。
ニュースを見ると、全国で7月並みの気温とか、今年最初の真夏日とか、気が滅入りそうですね。みなさんがお住まいの地域はいかがでしょうか。
ここ静内では、朝晩は10度に満たない日が続きます。とっても快適ですが、油断していると逆に風邪を引いてしまうかもしれません。健康には気を付けたいところです。
さて、健康管理と言えば、馬のそれは我々の大切なお仕事。
今回のブログは、その中でも、体重測定とBCSについてです。
体重測定は、人間にもなじみのあるものですね。
厩舎の一角にある体重計の上に馬を引いてきて、こっそり測らせてもらいます。
しかし、この体重計に乗ってもらうのが存外に難しい。畳一枚分もない長方形の中に、馬の肢4本を、お行儀よく収めて貰わなければいけません。
斜めではまず入りきらないので、まずは真っすぐ歩いて来るところから。失敗したら、車庫入れのごとくバックしてやり直しです。さらに、歩いている馬というのは四肢が別々に動きますから、3本入って1本は枠の外、ということもあります。
そうすると周りから「1歩前に出して!」「半歩下げて!」「あ~」なんて声が上がります。かたや馬は、どうしてこんなにちょこちょこ歩かされているのか、と不満げですので、なかなか大変です。
体重というのは、人間も同じですが、どのように変化しているかが大事。増えているのか、減っているのか。また、理由はなにか。先生も含めて話し合います。
ただ、これも人間と同じく、体重だけでは体型はわかりません。大事なのは、脂肪や筋肉が骨格に対してどのようについているか、ということ。これを表すのがBCS(ボディコンディションスコア)という数値です。
馬の外見をよく見て、また実際に触ってみることで、1~9の値で判断していきます。例えば、肋骨は浮いて見えるか、脂肪はどんな感触か、などを確認します。
このスコアについて、基準になるものは示されていますが、見方によってやや意見が分かれるところもあります。そこで、研修生の間で、「4かな」「5だと思うなあ」「やや5寄りの4.5だね」と、やいのやいの言いながら、決めていきます。
ところで、これらの計測は何のためにおこなうのでしょうか。
大きな目的は、馬のご飯です。馬が理想の体型になれるように、これらの数値を参考にご飯の内容が決まります。
今回も、一部の馬のご飯が変わりました。来月にはどうなっているでしょうか......。
私たちの研修を支えてくれる馬たちが、これからも健康でいられるように願いながら、筆をおきたいと思います。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました!