寮生活について（自由時間の過ごし方について）

研修が始まって二ケ月近くが経ち、寸暇を惜しまない生活を送っています。今回は、寮での生活について筆をとることになりました。

　平日は研修が終わってから始まるまで一日のちょうど半分を寮で過ごすことになります。十七時頃に夕食を摂り、そこから二十二時の消灯までは基本的に自由時間です。談話室で四方山話に興じる人や日誌の執筆や学科の勉強に勤しむ人など思い思いの時間が流れています。私の場合は十九時までに騎乗訓練の復習や入浴を済ませ、入眠まで珈琲を淹れ本を読んで過ごしています。適度な疲労感に身を委ね、日々の膏血を舌先に転がして啜る一杯は何物にも代えがたいです。

　一週間のうち土日のどちらかは休みです。外出をすることも可能ですが、私は根からの出不精なので、昼前まで大好きな布団に閉じ籠っています。気怠けに床を這い出ては、本を読んだり草を食む馬を眺めたりと漫ろに時間を消費する幸せに甘んじています。中には海岸線を愛車で直走り、大きな街へ足を延ばす人や外での娯楽に精を出す人がいますが、その人たちを見る度に壷中の天を覗いてしまったような気持ちになっています。

（R・Y）