2021/05/25
BTC 軽種馬育成調教センターです。
2015/03/17
BTC育成調教技術者養成研修第32期生のMです。
先日、研修寮の談話室で研修生同士のこんな会話を耳にしました。
「4月や5月の研修日誌を今見ると恥ずかしい」
「わかる、『無口が付けられない』とか書いてある。多分咬み癖のある馬」
「自分は『○○(初心者でも乗りやすい馬)がかかって抑えられない』ってあった」
これを聞いて、とても懐かしくもあり、自分は本当に成長できているのかな?と考えたりもしました。無口を付けるのに手間取るなど今ではあり得ないことですが、入講当初はどんな小さな事でも全てが目新しく、身体も頭も使って全力で覚えようと必死でした。
この時の気持ちは、いつになっても忘れてはならないものだと思います。
4月の修了式まで、あと1カ月ほどとなりました。
騎乗訓練中不意に脱げた鐙を履き直せなくてそのまま落馬したり、教官に追いムチで追われたり、連日の雪とつららに感心(本州出身者がほとんどなので)しつつも滑って転んで痛い思いをしたのが、もうずいぶん前のような最近のことのような不思議な感覚です。
そんな私たちも各々就職先に恵まれ、修了式では就労先の牧場の方に騎乗供覧を見て頂く研修生もおります。年齢性別を問わず一斉にゼロからスタートした私たちは、この1年間でいろんな方のお世話になり、知識や経験を少しずつ積み重ねてきました。技術勝負の世界において、学ぶべきこと・身につけるべきことはまだまだたくさんあります。また多くの研修生は牧場で社員として就業すること自体が初めてで、修了すればまたゼロからのスタートです。しかしながら、これから先もずっと新しい気付きが待っているというのは、それはとてもわくわくすることだと私は感じています。
再び新しいスタートを切る日までもうしばらく、病気や怪我の無いよう最後まで頑張りたいと思います。教官方や諸講師の方々、実習を受け入れてくださった牧場の皆様、そしてここを読んでくださっている皆様、まずは1年間見守って頂きありがとうございました。