2021/05/25
BTC 軽種馬育成調教センターです。
2015/01/26
BTC育成調教技術者養成研修第32期生のK.K.です。研修も残り3ヶ月となり、これから自分の目標に向かい、更なる高みを目指す季節となりました。
今回は「馬の出産前後の管理」をテーマに、繁殖牝馬の管理・分娩と交配について、JRA日高育成牧場のS講師より講義して頂きました。
繁殖牝馬には、交配・受胎・妊娠維持・分娩という時期があり、その都度不受胎や流産、死産難産など多くのリスクを伴い、無事に誕生するサラブレッドは全体の約70%しかいません。この70%を少しでも上げるため、適度な運動や胎子の成長に見合った飼料、分娩兆候のチェックや環境と馬体の清潔さを保つなど、我々人間の管理が欠かせません。
その中で、交配のタイミングを確認する検査として、実際の繁殖牝馬を枠場に入れて実施しました。馬の肛門に手を突っ込み子宮や卵巣の状態を確認するという実技で、始めS講師が肛門に手を入れたのですが、大人の片腕が全部入ってしまうほど奥まで腕を入れ、馬のボロを取り出したときは衝撃的でした。その後、私も恐る恐る繁殖牝馬の肛門に腕を入れ、子宮と卵巣を確認してみました。中は長い空洞となっていて、奥までしっかり入れないと子宮が確認できない為、思い切って奥の方まで腕を入れました。S講師からアドバイスも頂き、子宮はすぐ確認できましたが、卵巣はなかなか確認できず苦労しました。S講師はこの作業を毎年排卵の兆候があるたび確認し、無事に健康なサラブレッドが生まれてくるようサポートしているのかと思うと、とても重要な作業だなと感じました。
最後になりましたが、お忙しい中ご指導して頂いたS講師をはじめ、JRA日高育成牧場の皆様、本当にありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。