2022/04/28
日本軽種馬協会 軽種馬生産育成技術者研修 【JBBA静内種馬場研修課】
2014/12/17
先日、JRA日高育成牧場にて育成実習を行いました。我々研修生は半数に分かれて育成厩舎の馬房掃除をやりました。そこの従業員の掃除がとても早かった!自分も見習わないといけないと思いました。
それが終わってから1鞍目の馴致に入ります。
この時の馴致馬は馴致始めて12日目の馬たちでした。それぞれセリで購入してきた馬で1~3haの放牧地に昼夜放牧して基礎体力をつけます。その間に体温測定、肢あげ、洗い場でシャワーをかけたりと色々な馴致をしていきます。馬によって当然進み具合は異なります。ダブルレーンでドライビングしている馬もいれば、騎乗して施設に馴れさせることもやっていました。
ドライビングは馬を前にして前進気勢を持たせ、人が馬の状態をよく観察することが大切です。そして人馬ともに安全に馴致が出来ること。またハミ受けの練習も兼ねています!
騎乗では馬によって使用している道具が違いました。スタンディングマルタンは立ち上がるのを防止する物で最初のうちだけ使い、サイドレーンはうなじにクロスして頭を下げさせないようにする道具です。ハミにも3種類あり、枝バミはしっかり口の横を抑える。次にDバミになり最終的には水勒ハミになる。シーツは腰から後肢の筋肉を冷やさない為に装着します。
馴致する上でのポイントはしっかりと馬の習性を生かすことであり、ドライビングは騎乗による視界に入ってない人間に従わなければいけない。騎乗では基本的にはセリまでに基礎体力をつけることを目的としているので速いタイムは出さない。1才秋~2才初めくらいまで覆馬場や800mのトラックで運動をしていきます。800mのトラックはオイルサンドとなっていて蹄に優しくなっています。
2鞍目はリードホースをつけて集団調教を覆馬場で行い、両手前の速歩を2周しました。その後800mのトラックでハロン30~25のキャンターです。それをモニターで見ました。JRAの職員の方がたまたま居た民間牧場の方に話されていたのが「ここの馬達はだれでも乗れないといけない。それが結果として扱いやすい馬となり競走馬として走るのでないかとは感じる。どんなに能力があっても人の言う事を聞かない馬は走らない馬と同じ」と言っていました。この話は今回の実習で一番心に残る一言でした。